2005年08月12日

Connexion by Boeing

今回のNYへのフライトに使用しているJAL6便は、幸運にもConnexion by Boeing搭載機材のようである。今年の正月にローマに行ったときに、ロンドン経由にすればサービス開始したばかりのそれを体験できたのだが、流石にそのためだけに遠回りするのも大変なので見送ったことがあった。なので今回が航空機上からのインターネット初体験である。

とりあえず水平飛行に移ってからPCを開いてみた。XPであれば勝手にAPを探してくれるので、接続するのみ。ブラウザを開くとログイン画面が出てくる。機内のサーバに接続するだけの無料モードと、インターネットへ自由にアクセスできる有料モードがある。もちろん有料モードを選択するが、固定制と従量制がある。まあ機内での退屈しのぎにちょこちょこアクセスすることを考えれば、わずか$30の固定制を選ぶことに迷いはない。

ここでクレジットカードの番号を入力するのだが、なぜかJALカードの番号を受け付けてくれなかった。客室乗務員を呼んで試してもらうがそれでもダメ。「他のカードはございますか?」と言われ、サイフの次の段に入っていたのはANAカード。客室乗務員苦笑。でも、ANAカードは一発でOKであった。意味が良く分からん。

でもとりあえず、これでインターネットへのアクセス準備が完了した。メール・Web・会社へのVPNを試すがすべて問題なく行えた。ちなみに機内は172で始まるプライベートIPアドレス。NAPTにて60で始まるグローバル(海外ではパブリックと呼ぶらしい…前職で、外資系企業のIS担当者とメールしていて意味が通じず困ったことがある)へ変換される。

スピード計測サイトで計ってみると、ダウンロードは約100kbps、アップロードは50kbps。まあちょうどPHSでアクセスしているような感じである。流石に大容量のファイルの送受信は厳しいが、普通のWebアクセスやテキストメールの送受信には何の問題もない。ちなみに日本までのホップ数は15〜20だった。かなり多い。

そして、試してみたいと思っていた音声チャットとビデオチャットを試してみる。音声チャットは・・・やはり機内の騒音が大きいためにうまくいかなかった。ちゃんとマイクとヘッドフォンを持ち込めば大丈夫かもしれないが、音も途切れ途切れになるようでせいぜい機内のポーンという音が相手に届いた程度だった。

そしてビデオチャットだが、画面はコマ送りになるものの、きちんと映像が送受信されるので十分に実用的。相手の様子もこちらの様子も十分に伝わった。機内から生中継できるというのは、かなりすごいことではある。TV局だってまだやったことはないのではないだろうか?やったとしてもNASAくらい?などと考えながら、延々と友人たちとビデオチャットをやっていた。

一応まわりに配慮して自分の席ではなく非常口のギャレーの隣でやっていたのだが、到着地が近づいて2回目の食事の時間が始まり、乗務員たちが非常に慌しく仕事を始める。CAさんってけっこう働き者なのね・・・と感心しながら見ていた。私は食事を後回しにしてもらい、CAさんがドタバタしている隣で友人たちへ生中継。1時間ほどすると食事も終わり、CAたちがちょっかいを出してくる。非常口には電源がないのでしばらくしてバッテリー切れ。結局、勧められるままにそこにあった乗務員用の席で食事を取り、雑談してから席に戻った。

結論から言えば、このサービス非常に面白く、実用的。携帯電話のように移動時間のすごし方を根本的に変えるかもしれない。でも、ETCと同じでごく一部のユーザが使っている間はいいけど、みんなが使い出したとき、帯域とかが心配ではある。まあ、みんながPC使い出すことはないかな。

kenjiz at 23:15│Comments(0)TrackBack(0) IT 

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